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ぐんまの企業・業界について聞いてみた!【中広 群馬支社編】

インタビュー

「ぐんまの企業・業界について聞いてみた」「ぐんまで働く社会人の1日を聞いてみた」では、群馬県内の企業や業界をよく知る企業の方々や県内企業に勤める若手社員に学生がインタビューし作成した記事を掲載していきます。


今回は全国で1,000万部以上のフリーペーパーを発行していて、群馬県でも「地域『みっちゃく』情報誌の『フリモ』」を各地域で発行している(株)中広 群馬支社に伺いました。

(株)中広では、フリーペーパーの発行以外にキャリア支援に関するフリーマガジン等も発行しています。

群馬の様々な企業と繋がりが深く、キャリア支援にも精通している企業ならではの県内企業や業界に関するお話を聞いてきました。


(株)中広 群馬支社長 武 大輔さん

左から武さん、取材担当の今井さん

取材者:今井ゆいさん(群馬大学2年)

今井)飲食店などのいろんな企業やお店とお付き合いのある御社から見る群馬県の就活人気企業(業界)やおすすめの業界について教えてください。

 

武)100年続く老舗企業や最先端技術をもつ企業、福利厚生が充実した企業、大企業、ベンチャー企業など人気の理由はそれぞれあります。しかし、それが全ての学生にとっての人気企業とは言えないでしょう。最終的には、学生自身の興味関心に合っている企業がその学生にとっての人気企業です。例えば、天気に興味をもつ学生にとっては、県内にあるアメダスの測量をしている会社が人気であるように、自分にとっての人気企業を探すことが大切だと思います。

 

今井)自分の興味関心に合っていることはとても重要ですね。

 

 

今井)若手でも活躍の場が多くある企業の特徴や見分け方を教えてください。

 

武)大企業に比べて中小企業のほうが、いろいろな経験を早い段階でできるかもしれません。社員一人一人のやることの幅が広いからです。大企業は、専門的であり、最初はじっくり育てるという会社が多いと感じます。1問目の質問の答えとも重なりますが、自分が活躍できる企業や仕事を見分ける上でのキーワードは「好きから考えること」。どんな仕事も最初は絶対うまくいかないものです。でも、「この仕事好きだー」って思っていれば必ず上手くなるし、いずれ活躍できます。まずは「好きなもの」かつ「社会に役立つもの」で職業を選んでいくことが大切ですね。いくら稼げる(貰える)かの視点で職業選びをする人も多いと思いますが、私はお金と仕事は分けて考えるべきだと思っています。「好きの先にこうなりたい自分」、「会社を通してこう活躍したいと思う自分」を軸に考えて職業を選んでいった方がいいと思います。

プライベートでも、目に入った広告は気になるという武さん

 

今井)女性が活躍できる企業の特徴や見分け方を教えてください。

 

武)私は、女性も男性も活躍している企業をお勧めします。現在は「女性が…」「女性のために…」という風潮ですが、女性にも男性にも福利厚生が整っている企業が、女性にとっても働きやすい企業だと思います。女性も男性も活躍できる会社を目指して、当社も現在、育休、産休制度を整えています。

 

今井)確かに性別に関係なく全員が活躍できる会社は、とても魅力的ですね。

 

 

今井)ブラック企業ならびにホワイト企業の特徴や見極め方は?

 

武)まずブラックとホワイトの定義ですが、その捉え方は人それぞれでもあります。労働基準法などの法律を守っていない企業はもちろんアウトですが、仕事と趣味の境目もなく理想の自分を求めている人は、他人から見てブラックな労働環境であっても、本人は苦にならないので「自分の会社はホワイト企業だ」と言うかもしれません。その人の心持ちが白か黒かを分けると思います。そのうえで、インターンシップやOBOG訪問などで、採用担当以外の社員にいろいろと本音を聞いてみるのもいいでしょう。特に若い社員に聞くと、外に聞こえる評判とのギャップが出てくるかもしれませんね。

 

 

今井)ここからは就職に関し、先輩社会人としてお答えいただきたい質問です。会社で活躍できる人の「特徴」や「20代の過ごし方」でなにか共通点はありますか?

 

武)なんでも素直に一生懸命にやる人は昔も今も成長が早いと思います。入社したての頃は、右も左もわからない中で、吸収するスピード感が成長に直結します。若い時に経験をたくさん積んだ人は、30代になったとき周りと差がつきますね。ライバルとの差は経験の差だと思います。若い時は給料が高くないからこそ、お金のために働くという考えではない方がいいでしょう。お金とは別に仕事の中で目標がある人は頑張れるし、成長しやすいと思います。

「群馬には知名度が低くても魅力的な企業がたくさんある」と力説する武さん(左)

今井)社会人の経験を踏まえた上で、就職活動の軸をどこに置くべきか。自身の経験と合わせてアドバイスを。

 

武)仕事選びと会社選びの軸は先ほど申し上げたので、ここでは別の視点での軸をお伝えしますね。それはライフプランと環境です。コロナ禍によって、場所を選ばなくても働けるような環境がこれからさらに増えていくと思います。だからこそ、長期的なライフプランを考えたうえで、仕事以外の時間をどんな環境で過ごしたいか考えることが大事だと思います。例えば、群馬での働きやすさを考えると、東京に比べて保育環境や住環境の点からも働きやすいですし、育休・産休や介護休暇といった取り組みに積極的な企業も多いと思います。住みやすさでも、全国で群馬だけ、全ての市町村で中学生以下の医療費が無料ですし、家賃をはじめ物価も安い。災害にも強いイメージがありますよね。そうした点から長期的なライフプランを考えると、もう一度就活するとしても私は群馬を選びます(笑)

 

 

今井)支社長の立場で、採用に携わることもあるでしょうか。エントリーシート(ES)や面接で記憶に残る学生はどんな学生ですか?

 

武)私は新卒の面接は担当していませんが、中途採用の面接をたくさん行っています。中途とはいっても若い方が多いです。そこで記憶に残る人は、その人の個性が見える方ですね。要はマニュアルっぽくない人です。今の時代、情報がたくさん溢れているので、マニュアルっぽい人は「検索サイトの上位に出てくるくらいのものを見て面接にきたのだな」と感じてしまいます。だから、みんな同じような回答で印象に残らない。それよりも下手でもいいから、言葉だけではなく、立ち振る舞い全体がマニュアルっぽくない方がその人らしく見え、記憶に残ります。あと、事前に当社を調べた上で、興味をもって質問してくれる人も印象に残りますね。また、ESを重要視するかどうかは会社によると思います。当社が中途採用をするときは、ESは気にしません。書類だけでは人間性は分からないからです。実際に会って話してみて判断します。大企業のように応募した人全員を面接できない場合はESを重要視していると思います。

 

今井)これは、面接官側の貴重なご意見ですね。私も事前の情報収集をしっかり行い、面接の際は自分の言葉で伝えられるよう頑張りたいと思います!

 

 

今井)オンライン面接でのやり取りについてアドバイスをお願いします。一般的には就活では「白背景」推奨と言われているそうですが、どう思われますか?

 

武)オンラインで何度か面接したことがありますが、背景はあまり記憶に残ってないですね。もしかしたら記憶に残らないから「白」がいいと言われているのですかね(笑)。でも、趣味の背景であっても、話のネタになることもあるので、私はアリだと思います。オンライン面接で気になる人は、「見下ろす目線のカメラ位置の人」「小さい声の人」「ゆらゆらしている人」です。逆にイメージがいいのがリアクションのある人です。集団面接などでうなずく人はいい意味で目立ちますし、「聞いてくれているな」と思うとこちらも興味が沸きます。

大学2年生の今井さんは、就活へのイメージを膨らませていた

今井)学生時代に戻ったらやりたいことや、学生時代にやっておくべきことはありますか?

 

武)ぜひいっぱい遊んでください。好きなことに没頭していた経験が社会人になって活きることがあるからです。専門職などは別かもしれませんが、働くためになにか事前に準備しておく必要はないと思っています。

 

 

今井)最後に就活生にアドバイスをお願いします。

 

武)アドバイスをしたいのですが…実は、私は大学生を続けながら就職をしたので、一般的な就職活動の経験がないんです。そんな私でも、いま好きな仕事に就いています()。だからこそ伝えたいことは、「就職活動だけで人生が全て決まるわけではない」ということ。合否に一喜一憂するでしょうし、理想の結果になる人もいれば、そうでない場合もあると思います。しかし就職活動にゴールはなく、社会人のスタートラインです。実はヨーイドンのあと、どう走るかの方が大事。ぜひ「好きになれる仕事」に出会えることを願っています。

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