ぐんまnote

【県内企業を知る③】~柔軟な働き方の事例~

コラム

柔軟な働き方と聞いて、どのようなことを思い浮かべますか?

働き手のニーズが多様化し、柔軟な働き方の実現が求められる今、多様な視点を取り入れ取り組む群馬の企業はたくさんあります。

今回は企業3社をご紹介!

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■専門家の視点 (社会保険労務士 中野秀人)

コロナウィルス以降、働く時間だけでなく「働く場所」についての選択肢は広がりました。働く人の生活に即した働き方を提供すること、柔軟な価値観を取り入れることが、企業の強みにもつながるのです。

「働き方改革20」では、県内の先進企業の取組みからヒントを貰い、参加者同士(経営者・人事担当者)で語り合い、この先の時代に合った「自社らしい働き方」を探求する学びの場です。

最終回は、「柔軟な働き方」について先進的な取組みをしている3社を、県内中小企業の人事労務コンサルティングをおこなう社会保険労務士の視点を交えてご紹介します。

 

■株式会社群協製作所(継手製造販売、レーザー加工機消耗品製造販売、機械販売)

群馬県高崎市上大類町392-2

http://www.gunkyo.co.jp/

株式会社群協製作所 | ぐんま de 就活ナビゲーション (gunma-shukatsu-navi.jp)

  • 製造業で超フレキシブルな勤務体制!残業ゼロを実現

 

製造業と聞くと男性社員が多いイメージですが、群協製作所は、女性60%男性40%構成で、かつ管理職割合も同数です。同社の遠山社長自身がまさに働き方改革の今の時代にあった考え方で生産性の向上や働きやすい環境を重視し、納期の厳しい仕事を断り、社員にとって働きやすい環境を作っています。「多能工」という、一人が何役もの仕事ができることが、誰かが有給を取っても代わりにその仕事ができるということにつながり、残業ほぼ無し、有給が取りやすい環境につながっています。また、子育ての都合で早く帰りたい人の希望に沿った朝6時から15時までの勤務も可能というフレックスタイム制度も採用しています。

上記の取り組みにより、離職率が大幅に減り、求人数が増加し、さらに自立型社員が増えたそうです。さらにすごいのが、社員のモチベーションが上がり、売上が9年で3倍になったというのだから、令和の時代の経営の理想です。

 

■株式会社クリハラ(食品製造販売)

群馬県伊勢崎市境島村3022番地

https://kurihara1993.com/

株式会社クリハラ | ぐんま de 就活ナビゲーション (gunma-shukatsu-navi.jp)

  • 管理職や障害者もリモート勤務! 準社員制度の活用
  • その結果、人材流出を阻止、発想を変えた人材獲得

 

登壇者の岩渕常務取締役は優秀な女性社員が結婚を機に群馬から千葉へ引っ越しすることになり、退職しなければならないと相談があったことがきっかけに、完全フルリモート勤務が実現したと話します。リモート勤務に対応できるように、業務開始時及び業務終了前にチャットで業務の報告をするようにし、出社しなくても業務が行えるようになった。その結果、リモート勤務者は課長に昇進したそうです。

また、障害者もフルリモート勤務で社内SEとして働いています。経営陣は直接には一度も会ったことがありませんが、信用を失わないように業務の予定と報告を毎日ZOOMや電話で行っているそうです。リモート勤務だが、生活のリズムを崩さないことと清潔でいることに意識している点も重要だと思いました。

準社員制度は、正社員が家庭の事情等で短時間しか働けない場合と、パートとして働いている人が準社員になる2つのケースがあります。準社員には賞与や退職金もあり、働く人にとってはとてもやりがいを感じる制度です。

上記の取り組みにより、すぐ隣が埼玉県の立地にも関わらず、人材の確保が出来ている素晴らしい会社と感じました。クリハラ流働き方改革は今後もさらに進んでいくのだとおもいます。

 

■東栄化学工業株式会社(自動車・電気機器・工業用ゴム・医療機器用の各種ゴム部品・製品)

群馬県伊勢崎市香林町2丁目1284番地

https://toeikagaku.co.jp/

東栄化学工業株式会社 | ぐんま de 就活ナビゲーション (gunma-shukatsu-navi.jp)

  • 総務人事担当者が取り組んだ新規事業への挑戦!
  • やれば出来ると会社全体の自信につながった。求人の応募者数増!

 

自動車、電気機器、工業用のゴム部品の製造業が、全く異分野の医療機器用のゴム部品製造に取り組み成功を収めた新規事業の話をうかがいましたが、この取組に挑んだのが総務部長でもある関康貴氏だったことに、とてもびっくりしました。

取り組み初めてから1年、何も進んでいない時、ここで普通なら諦めるところですが、県庁へ相談したことをきっかけに活路を見出したそうです。ここで医療コーディネーターを紹介され参入の道筋の指導を受けます。製品はできるものの仕事がない状態も、ここで諦めず、県からビジネスマッチングを紹介され、地道にアピールすることで受注に繋がったそうです。

全くの異分野への挑戦を会社が認めたことも素晴らしいのですが、結果として自動車分野に加え医療分野という2本の柱ができ、経営のリスク分散が図られたことになりました。自動車分野のみでなく医療分野でも社会に貢献しているという事は、社員のモチベーションに繋がり、求人に対して女性の応募が増えたそうです。この話を聞いていた経営者の参加者は「うちの会社にもこういう人が是非出てきてほしい」と呟いていました。

 

学生ライターの視点 高崎経済大学2年 上野さん

群馬県新しい働き方導入支援事業 働き方改革2.0を、学生ライターとして見学させていただきました。これから就活を迎える学生の視点から、セミナーで新鮮に感じたことを前回、前々回に引き続きお届けします!

 

今回は製造業を中心とした先行事例の共通点を「柔軟な環境づくり」と「多様な選択肢」の2つの視点からご紹介します!

 

柔軟な環境づくり

残業なしやフレックスタイム制といった制度を導入する際の障害になるのは、労働力の穴を埋めるための取り組みです。自分が就活をするとき、残業なしで好きな時間に働くことができる企業を選びたいひとがほとんどかと思いますが、簡単にうまくいかないのにはそれなりの理由があります。そんななかで「フルリモート化」に成功したクリハラの岩渕様は、『数字としての結果を求めることにこだわった』ことが業務の効率化につながったと話していました。また、「残業ゼロ」に成功した群協製作所の遠山様によると、労働力の穴を埋めることも必要だけれども、それ以前に『社員の希望を社長がどれだけ吸い上げることができるか』が大切だと述べられていて、会場全体が納得した様子でした。

 

多様な選択肢に対応する

制度が整っているだけではなく、会社が情勢に合わせて柔軟に対応できるかどうかも学生としては就活の際に重視したいポイントですが、その点で新規事業への挑戦に成功した東栄化学工業の関様に話していただいた内容は、それまでとは少し毛色の違う「県や支援機関に相談する」というものでした。制度や取り組みだけにとどまらず、一会社としての方向性にも多様性の観点を取り入れていて、今までなかった視点に気づかされました。

 

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