第3回 学生ライターが行く!ぐんまの就活・ぐんまでお仕事【2024グンマ・シューカツ・ネットワーク】
2024グンマ・シューカツ・ネットワーク
「学生ライターが行く!グンマ・シューカツ・ネットワーク」では、学生の視点で取材した企業や若手社員のインタビュー記事を掲載していきます。
学生ライターが、群馬での就活について企業研究、自己分析などいろいろな角度からお伝えします!
今回は、事業者向けコンサルティング会社「まちのわーくす」(高崎市江木町)を訪問し、同社でコーディネーターとして働く永田啓介さんに話を聞きました。仕事とプライベートの両面で地域と深く関わっている永田さん。「地域密着の仕事の面白さを知りたい」「群馬で自分らしく働きたい」と考える人にとって、興味深い内容となっておりますので、ぜひご一読ください!
取材担当:稲葉海太さん(高崎経済大学4年)
取材担当の稲葉海太さん
—今回は、群馬でキャリアを築く面白さや、活躍する若手社員の方に話を聞いてみたくて取材にうかがいました。これまでの経歴について教えてください。
高崎経済大学を卒業後、新卒でしののめ信用金庫(本社:富岡市)に入庫しました。支店や法人営業部で約8年間働いた後、現在の「まちのわーくす」に出向となりました。「まちのわーくす」は2021年に地域活性化を目的に設立された会社です。「地域の課題を地域のチカラに。」というコンセプトの下、地方公共団体(地公体)や地域事業者を対象とした事業を展開しています。現在はコーディネーターという肩書で、地公体、事業者に対する事業アイデアの立案、事業実施へのコンサルティング、ブランディング支援、地域イベントの企画なども行っています。
「まちのわーくす」コーディネーターの永田さん
―今の仕事のやりがいを教えてください。
コーディネーターは、お客様がぼんやりとイメージしているビジネスプランを形にして、一緒に事業を興す仕事です。クライアントは中小企業がほとんどで、事業や資金の計画、ブランディングや広報まで、幅広い業務を顧客と伴走しながら進めていきます。何でも屋というか、一人で何役もこなすのは大変ですが、狙った形で事業が成功したときはとてもうれしいですね。飲食店のプロデュースなら開店した後にプライベートで訪れることも。仕事をして終わりではなく、一緒に地域を盛り上げる仲間としてつながっていく面白さもあります。
—永田さんは高崎経済大学卒で、自分の先輩でもあります。大学生の頃はどんなことをしていましたか。
大学で所属していたゼミが地域づくりや社会参画を通じたキャリアデザインをテーマに活動していたので、地域と関わるイベントの企画・運営に積極的に参加していました。また趣味のDJを生かして、イベントで演奏を披露したこともあります。
この時の経験から、自分の好きなことを仕事にして、結果として地域に還元できたら最高だな、それが自分にとっての「やりがい」になると気付きました。群馬には頑張る若者を応援してくれる大人がいて、いろいろな人と関われるコミュニティがあります。そのつながりを大切に思う中で自然と、卒業後も地元群馬に役立つ仕事がしたいと考えるようになりました。
―新卒でしののめ信用金庫に就職した理由は?
地域に貢献できる仕事と考えた時、まず公務員や金融機関が浮かびました。金融機関でも銀行と信用金庫の両方を受けましたが、銀行の面接で地域へのこだわりを熱く語ったら「君は信用金庫の方が向いているね」と言われて。自分でも「確かにそうだな」と思い、信用金庫を志望することに決めました。信用金庫は、銀行よりも営業地域が限定されているだけに、その地域との関わりが強いという印象もありました。
中でも、しののめ信用金庫は地域活動に積極的で、自分に一番合っていると思いました。
高崎市の中心街の一角に、創業を志す飲食店のコンテナハウスを集めた「屋台村」(現在は閉鎖)があり、自分も学生運営の屋台を企画、運営していました。このプロジェクトに出資していたのがしののめ信用金庫で、地域との接点がある会社だということが分かり縁を感じました。
「まちのわーくす」で手掛けた仕事について説明する永田さん(左)
―「まちのわーくす」で働く中で、信用金庫での経験はどのように役立っていますか。
顧客の事業構築を支援する中で、信用金庫で得た金融や財務に関する知識が役立っています。売り上げや収支に関する数字の感覚は、ビジネスをする上で自分の強みだと思います。個人の利益が会社の売上になり、会社が成長することで、地域経済は豊かに循環していきます。自分が仕事で生み出す利益が、会社の売上にどれくらい貢献できているか。この感覚を持つことは、ほかの業界でも、新入社員であっても大事だと思います。
地域の中で働く面白さについて質問する稲葉さん(右)
―就職活動を控えた学生に向けて、自分のやりたいことを見つけるためのアドバイスをお願いします。
やりたいことを見つけるために、自分の場合は大学生活の中で取り組んできたことを一つずつ振り返ってみました。経験の中で共通していること、最も感情が入っていた瞬間、熱中した経験を踏まえて、「業界単位で漠然と何がやりたいのか」ではなく「作業レベルで具体的に何をしている時に本気になれていたか」から考えると良いのではないかと思います。自分にとっては「地域のさまざまな方々と何かに取り組んだり、形づくったりすること」でした。
―最後に「群馬で働きたい人」に向けて、熱いメッセージをお願いします。
群馬は自分が生まれ育った場所であり、だからこそ地域の変化を強く感じ取り、課題を自分事としてとらえ、仕事に向き合うことができると感じています。例えば、老舗の飲食店が閉店する、実家の周りに空き家が増える―。そこには商店街の衰退や人口減少といった課題があり、仕事を通じて自分に何ができるのかを考え、行動することで自身の生活の豊かさにつながっていくものと感じています。
大企業で大きく利益を上げたいとを考えるなら都市で働くのもいいと思います。ただローカルの規模感だからこそ、「やりたい」と手を上げると、いろいろな人や会社の目に留まって、思いを形にしやすいというメリットも。プライベートで気づいた課題が仕事になったり、仕事のつながりで人生が豊かになったり。「地域」という名のベンチャー企業で働いている感覚です。ぜひ一緒に地域を盛り上げていきましょう!
まとめ
自分も来年4月から社会人になりますが、永田さんのお話を聞いて「仕事と人生を楽しむ心」と「地域で働く面白さ」を学ぶことができました。仕事は仕事、プライベートはプライベートときっちり境界線を引くのではなく、地域というフィールドで楽しみながら働く―。まさに「ワークアズライフ」のの働き方を群馬という地域で実践されている方でした。インタビューも楽しく、ご協力いただきありがとうございました!
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