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第5回 学生ライターが行く!ぐんまの就活・ぐんまでお仕事【2024グンマ・シューカツ・ネットワーク】

インタビュー

2024グンマ・シューカツ・ネットワーク

「学生ライターが行く!グンマ・シューカツ・ネットワーク」では、学生の視点で取材した企業や若手社員のインタビュー記事を掲載していきます。

学生ライターが、群馬での就活について企業研究、自己分析などいろいろな角度からお伝えします!

 

 

 

今回は、教育現場を支える事業を展開する「滋野堤水堂」(前橋市)を訪問し、滋野一馬社長、Nさん、Fさんにお話を伺いました。

学校で利用される教材や備品を提供する老舗企業ですが、GIGAスクール構想に伴ってタブレット端末の導入や保守サービスを手掛けるなどデジタル化にも対応しています。群馬県の教育現場を支える仕事に興味を持った学生2人が、群馬で働く魅力ややりがいについてインタビューしました。

担当/大江千咲さん(立教大3年)、大塚青空さん(高崎経済大2年)

 

             「以前から教育現場を支える仕事に興味があった」と話す大江さん

 

 

―学生にとって学校は身近な存在ですが、学びを支える企業が群馬にもあるとは知りませんでした。

 

 

滋野社長:当社は1933年創業、私で4代目です。当時から教育現場が仕事相手で、学校で使用する教材・教具はなんでも、特に理科教材の販売を得意としていました。「教材屋」としての地盤の上に、約5年前からはタブレット端末の納品やサポート業務などのICT分野にも進出。学校現場のニーズに寄り添い、デジタル化への転換を進めています。

 

 

―都内の大企業にはない、群馬の企業としての「強み」を教えてください。

 

 

Nさん:群馬県で長く事業を続けているため、県内の教育現場では一定の知名度があります。学校や先生方から「滋野堤水堂は群馬の教育現場を知っているから」と信頼され、頼られる瞬間はうれしいですね。大企業ではないからこそ、お客さまとの距離の近さ、社内の風通しのよさも「強み」です。顧客のニーズをすくい上げ、これをかなえるための社内の意思決定も早い—。結果として顧客の課題をいち早く解決することができ、群馬から地元、そして全国の教育現場を支える働きができると感じています。

 

 

―群馬の企業で働く魅力を教えてください。

 

 

Fさん:教育現場との距離の近さが魅力です。困ったことがあれば「滋野堤水堂に聞いてみよう」と思われる、地元にとって身近な存在でありたいと思っています。例えば、タブレット端末は「壊れる」というリスクがあります。先生方が授業できない期間をなくすため、滋野堤水堂ではメーカーに直談判して貸出機の手配や専用の修理フローを構築しました。納品して終わりではなく、アフターフォローの手厚さにも力を入れています。全国でICT機器を18万台ほど管理していますが、メンテナンスすることも大切な仕事です。

 

 

 

        大塚さんは、オンライン授業など変化していく教育の現場に興味があるそうです

 

 

―仕事のやりがいを教えてください。

 

 

Fさん:先生は皆さんとても忙しいので、業務効率化につながるICT活用の提案はとても喜ばれます。例えば、口頭やメールのやりとりはチャットに、対面の会議をオンラインに、情報共有が紙から共有ドライブになることで「時短になった」「時間調整が楽になった」とうれしい声が寄せられています。特に通知表が紙からPDFになり、手書きなどのアナログ作業が減って、かなり楽になったと聞いています。自分たちの仕事が教育現場をよりよくすることにつながっている、この実感がやりがいですね。

 

 

  学校教材の納品や、タブレット端末などのサポートを行うNさん、Fさん(左から)

 

 

―社員は群馬県出身者が多いのでしょうか。

 

 

Fさん:社員の7割は県内出身者で、中には教員から転職した方、「落ち着いた環境で働きたい」と都内から移住した方もいます。社員教育体制が整っているので、最初はITが苦手だったという方ももちろんいます。採用ではITが得意かどうかより、責任感や仕事への向き合い方を重視しています。

 

Nさん:採用に関しては「相手の視点に立って行動できる人」を求めています。あいさつができる、人に対して誠実に接するなど、日頃の行動が社内、社外問わず信頼性にもつながり、その人のキャリアの可能性にもつながると思います。これはどの業種、どの仕事でも同じだと思うので、就活生の皆さんにぜひ伝えたいと思います。

 

 

―少子高齢化が進む中、群馬県をはじめ教育業界の在り方も変わっていくのでは。

 

 

滋野さん:群馬県内でも少子化に伴って学校数が減り、教育界はよりコンパクトになっていくでしょう。効率化のために学校業務システムの統一化が進み、働きやすい環境が整っていく。そして、デジタル化が進めば若い先生に活躍の場が広がり、専門性も高まっていく。この変化に対応していくため、私たち自身も変わっていく必要があるし、課題に対応するための知識、専門性を高める必要があります。

 

 

 

滋野社長に今後の教育業界について話を聞きました

 

 

 

―群馬の企業だからできる地域貢献について教えてください。

 

 

滋野さん:「お客様のために、仲間のために、自分のために、自分にできることをやる」ということを信念にしています。お客さまに役立つ行動を心がけることで、学校や子どもたち、地域社会への貢献につながると考えます。例えば、ITの知見を活かしてPTA総会でインターネットモラル教育についての講演をしたり、プロバスケットボールチーム「群馬クレインサンダーズ」の試合に子どもたちを招待したり。自分にできることを積み重ねていくことで、地域社会にとって身近な、役立つ存在でありたいと願っています。

 

 

  やりがいのある仕事と話すFさん、Nさん

 

 

 

取材を終えて

皆さんお忙しい中、貴重な話を聞かせていただきました。

教育関連の就職先を探す中で都内に目が向きがちでしたが、群馬にも教育現場を支える企業があると知り驚きました。また、取材を経て「地元企業だからできる課題解決」「事業を通じて地域に貢献していく」など、群馬の企業だから得られるやりがいを知ることができました。

社会のデジタル化により、変化を求められるのは教育業界だけではありません。企業研究でも、事業や組織が時代にどう対応しているかという視点で見ることで、企業の成長性を探ることができます。私たちの就職活動の参考にしたいと思います!

 

 

本社屋前で記念撮影

 

「ぐんま就活・働き方最新情報」

学生ライターによるぐんまでの最新の就活や働き方の情報を順次お届けしていきます。

➀ 上毛新聞社「ぐんま就活ジャンプス」事務局

② 明星電気株式会社

③ 株式会社まちのわーくす

④ 株式会社NEXUS

⑤ 株式会社滋野堤水堂

 

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