GUNMA「ものづくり女子の談話室」⑩(伊田繊維株式会社)
群馬県内のものづくり企業で働く先輩女性社員(ものづくり女子)にインタビュー!
仕事からプライベートまで「ものづくり女子の談話室」トークを楽しくお届けします!
Episode 10:伊田繊維株式会社 櫻井 紀代美さん
今回は、桐生市で作務衣・甚平などの製造・販売を手掛ける伊田繊維株式会社の櫻井 紀代美さんにお話を伺っていきます。
櫻井さんは、2017年に入社をされて、現在、繊維事業部で活躍されているということです。
それでは櫻井さん、よろしくお願いします。
――よろしくお願いします。
櫻井さんは、現在どんなお仕事をされているんでしょうか。
――自分は、縫製もやるんですけど、縫製だけじゃなくて、最近は縫うための設備の整備とか、仕様書っていう服を造るための設計図みたいなものを作ったりしています。
幅広いお仕事をされているんですね。
この会社に入社された理由も教えてください。
――はい、元より和装が好きで、和装に関わる仕事がしたかったんです。
その中で伊田繊維を選んだのは、着物ってなると着方とかが難しくて着られないっていう方も多いと思うんですけど、作務衣とか甚平ならそんなこともなく、和装を始める方の“きっかけの服”を作れるんじゃないかと思ったのが理由です。
なるほど。普段お仕事がない日も和装で過ごされる事が多いんですか。
――そうですね。
特に和装のどんなところが魅力ですか。
――着物の場合は、様々な柄が入ってくるので、それが楽しくて色々買い始めたという感じです。
そして今も紺色の作務衣を着ていらっしゃいますけど、普段お仕事をされるときは作務衣で作業されるんですか。
――そうです。作務衣が制服なのでそれで着ています。
動きやすそうですね。
ところで、働いていてやりがいを感じる瞬間ってどんなときですか。
――技術的にできるようになったこととか、作った製品を褒めてもらえるときにやりがいを感じます。
それから、この会社に来る前からずっと縫製の仕事をしていた中で、この会社に来て初めて自分が作った商品をお客様が購入される瞬間を目の前で見ることができまして、その瞬間が一番嬉しかったです。
「あ、届いたな」って実感した瞬間だったんですね。
この会社のいいところだなって感じるのはどんなところなのかも教えていただけますか。
――古い物を作っている会社ではあるんですけど、平均年齢がとにかく若くて、IT系に強いところです。
スマホやパソコンで見える化しよう、効率化しようってしたときに大きく抵抗がないのが、やっぱりいいところかなと思っています。
他にも、新しい設備の導入に積極的に対応してもらえて、職員が仕事をしやすいように、自分たちで職場を変えていけるっていうのがいいところだと思います。
新しい時代の変化にも対応していける、そういう雰囲気がある訳ですね。
櫻井さんが仕事や趣味でこの先やってみたいなと思っていることを教えていただけますか。
――はい。仕事では最近、簡単な金属加工を習いまして、より正確に早くきれいな製品があげられるように設備を整えていけるといいかなと思っています。
金属加工っていうのは、作務衣などを縫うために使う部品を自ら造られたんですか。
――そうですね。ミシンの部品を造る研修を受けまして。
すごいですね!
――趣味では職場で、七夕とかクリスマスとかにクイズ大会のようなイベントをしているんですけど、せっかく衣類制作の会社にいるので、いつか作務衣にひっかけて、和風ハロウインとか百鬼夜行みたいなものを開催してみたいなって思っています。
めちゃめちゃ楽しそうじゃないですか。
プロの作った服で、仮装したりコスプレ的なこともしてみたい、と。
――そうですね。
いいですね。
では最後に伺いたいんですが、ズバリ櫻井さんが仕事をする上で大切にしているキーワードを教えてください。
――はい。人に優しくあることです。
それをいつも大切にされているということですね。
櫻井さんどうもありがとうございました。
――ありがとうございました。
今日は伊田繊維株式会社で、作務衣・甚平などを作られている櫻井 紀代美さんにお話を伺いました。
※この記事は、2023年10月11日にエフエム群馬で放送された「GUNMA『ものづくり女子の談話室』」の内容を元に作成しています。
<編集後記>
- 会社の中は、とても素敵な和の匂いが漂っていて、落ち着いた雰囲気の櫻井さんのお話を興味深く聞かせていただきました。
- 櫻井さんを含め、和服が好きな人が会社に集まってきていて、従業員の方々が仕事に対して愛を持って取り組んでいるんだな、と感じられました。
- 若い人が多く、自分の意見言いやすい風通しのよい職場って素敵ですよね。これからも、伝統ある和装製品を新しい技術・観点で展開していってください!!